映画「パルプ・フィクション」のあらすじとタイトルの意味を解説!

パルプ・フィクションのポスター
Photo by Charlie Vigorous https://www.flickr.com/photos/charlievigorous/18677645471

クエンティン・タランティーノ監督の名作、「パルプ・フィクション」にスポットライトを当てます。
この映画は、1994年にアメリカで公開され、犯罪とダークコメディが見事に交錯する不朽の名作として、多くの映画愛好家に愛され続けています。このブログでは、映画のあらすじ(ネタバレあり)とタイトルの意味を解説しています。

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タランティーノ監督の独特なセンスが凝縮された作品で、私も大好きな映画です!シーンごとに使われている曲も良いチョイスですね♪

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目次

「パルプ・フィクション」作品情報

パルプフィクションの映画ポスター
引用元:MIRAMAX

作 品 名 パルプ・フィクション

製 作 年 1994年

上映時間 154分

監 督 クエンティン・タランティーノ

「パルプ・フィクション」のあらすじ(ネタバレあり)

映画「パルプ・フィクション」は、3つの異なるエピソードから成り立っています。

第一のエピソードは、冷酷な雇われギャングのヴィンセントとジュールスが、ボスから重要な荷物の回収を命じられます。彼らは危険な任務を遂行しながらも、哲学的な会話がとても面白く描かれています。第二のエピソードでは、ブッチというボクサーがマフィアのボスに八百長の依頼を受けます。しかし、試合の中で予想外のことが起こり、ブッチは勇敢に戦います。

そして第三のエピソードは、ヴィンセントがボスの美しく魅惑的な妻、ミアとの出会いを中心に話が展開していきます。これら3つの異なる物語が交錯し、予測不能な展開となっています。

プロローグ

ロサンゼルスの朝、とあるコーヒー・ショップで、不良カップル、パンプキンとハニー・バニーが「誘拐、銀行強盗、ドラッグストア襲撃・・・犯罪の中でも最も安全、確実なのはコーヒー・ショップ強盗だ」と、コーヒー片手に話し合っていた。

ヴィンセント・べガとマーセルス・ウォレスの妻

ボスのマーセルスが留守の夜、ヴィンセントはボスの妻、ミアと一晩だけ彼女のお供をするよう命じられます。緊張しつつも、ヘロインを手に入れ、自分もキメてからミアを迎えに行きます。レストランで楽しい食事をし、ツイスト大会で優勝してトロフィーを手に入れます。

その後、ミアは間違えてヘロインを吸引してしまい、危険な状態に陥ります。ヴィンセントは売人の家にミアを連れて行き、蘇生させます。お互いに秘密にすることを誓い、ミアとヴィンセントは別れます。

金の腕時計

プロボクサーのブッチはマーセルスから八百長試合を依頼され、報酬を受け取ります。しかし、試合当日に相手を殴り殺してしまい、マーセルスの怒りを買い逃走します。

ブッチは恋人のファビアンに逃亡の荷造りを頼みましたが、大切な金の腕時計がないことに気づき、彼女に激怒します。ブッチはアパートに戻り、時計を見つけますが、アパートで待ち伏せをしていたヴィンセントと銃撃戦の末、車で逃走します。信号で止まった際、マーセルスに遭遇してしまい、事故を起こし質屋へ逃げ込みます。

しかし質屋で拉致され、マーセルスとともに苦しい状況に陥ります。マーセルスが犯される中、ブッチは逃げようとしますが、マーセルスを救出する決意をします。質屋の店長を斬り殺し、マーセルスは八百長試合の一件をチャラにしてくれます。

ボニーの一件

ヴィンセントとジュールスはスーツケースを奪った若者を始末した直後、トイレに隠れていた別の若者に銃で乱射されますが、幸い弾は当たりませんでした。無傷だったことにジュールスは神の奇跡だと感じ、足を洗うことを決意します。ヴィンセントは偶然と反論し、車内で議論が激化し、後部座席に乗っていたマーヴィンを誤って撃ち殺してしまいます。

焦ったジュールスは友人のジミーの家に助けを求めて飛び込みます。朝早く、自宅ガレージに死体と血まみれの車を持ち込まれたジミーは激怒します。夜勤明けで帰宅する看護師の妻ボニーがこれを見たら離婚されてしまうと心配し、協力を拒みます。ジュールスはボスに助けを求め、掃除屋のウルフを派遣してもらい、死体と車の処理を手際良く済ませます。事なきを得た二人は、朝食を食べにコーヒー・ショップに向かいます。

朝食を食べようと入ったコーヒー・ショップで、ヴィンセントがトイレに入った途端、パンプキンとハニー・バニーによる強盗が始まり、冒頭のシーンに繋がります。

「パルプ・フィクション」タイトルの意味は?

冒頭に、「pulp(パルプ)」の単語の意味の字幕が出てきます。

パルプの意味

1. 柔らかく湿った形状のない物体
2. 質の悪い紙に印刷された扇情的な内容の出版物

「パルプ・フィクション」とは、1930〜1940年代にアメリカで流行していた低級犯罪小説を意味する”パルプ(マガジン)”からの転用語です。

映画パンフレットの解説ページに、映画評論家の淀川長治さんが、”パルプ・フィクションとは読み捨て三文スリラー小説。”と説明書きがありました。

読み捨て三文スリラー小説とは、
短いスリラー小説を収録した雑誌や書籍のことを指します。これらの作品は、1つの物語が数ページから数十ページ程度で収められており、手軽に読み終えることができるのが特徴です。

「三文」という言葉は、かつて日本の雑誌などで使われていた言葉で、安価な価格で購入できることを表しています。したがって、読み捨て三文スリラー小説は手頃な値段で購入できることを意味しています。

まとめ

映画「パルプ・フィクション」は、冷酷な雇われギャングのヴィンセントとジュールス、ボクサーのブッチ、そしてボスの美しい妻、ミアの3つの物語が交錯する物語です。タイトルの「パルプ・フィクション」は、読み捨てのスリラー小説を意味し、映画の内容や雰囲気を表現しています。

この映画の面白さは、同じ登場人物を違った視点から見ることができる点です。予測できない展開で飽きさせず、個性豊かなキャラクターたちが魅力的なエンターテイメント作品です。タランティーノ監督の世界観が光る作品で、映画好きなら楽しめること間違いなしです。

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